オヤジの焦点深度表

2015.05.10

親父は大のカメラファンだった。
ライカを手に入れて家族写真を撮っていたのをよく覚えている。
はたまた家の押入れを暗室にして現像までしていた。

親父の思い出に大事にしているものがある。
それは親父が２０年前にワープロで作った「PlanarT 45mm F2 焦点深度表」という厚紙のカード。

僕は最近までこの表の意味がよく分からなかった。
焦点距離とはなにか？の意味はある程度は分かっていたがその数字の意味を理解できなかったのだ。
しかし、最近ようやくこの数字の意味が理解出来るようになった。
と同時に親父のカメラの知識に驚かされた。

そういえば親父は家族写真を撮るときは子供達までの距離を目測計算してカメラを持って前に進んだり後ずさりなどしていた。
さらには露出計を顔の横まで持ってきて計測していたのを今でも覚えている。
だから撮るのに時間がかかりブーイングを浴びていたものだ。

この焦点深度表の数字は正しいのかどうか調べてみたところ正確な数値であることが分かった。
さらに表の最下段の数値は「過焦点距離」の数値を示しているではないか！

ここにきてようやく親父のレベルに近ずいたんだと感傷に浸っている。